ラグビーワールドカップ2015において日本チームのメディカルスタッフとして帯同し、ヘッドコーチや選手たちから『神の手』と呼ばれたトレーナーの佐藤義人さんが書かれた本です。
史上最大の番狂わせとも言われた南アフリカ戦での逆転勝利にはケガ人が続出しても、一人も離脱者を出さなかったトレーナーのチカラも大きかったのでしょう。
p.17
大人になって失ってしまう動きをご存じでしょうか。それは、体を「反る動き」です。…年齢を経て、反る動きをしなくなると、柔らかさをどんどん失っていきます。…「反る」動作がなくなっていくことで、筋肉だけではなく、背骨を守っている靭帯や軟骨も硬化していくのです。
p.102
"向き合う"のではなくて"寄り添う"これが私の治療に対する姿勢です。
p.146
工場の機械に前腕を挟んで切断してしまい、緊急手術でつないだという中学生の女の子。手術では太い血管などをつなぎますが、毛細血管はつなぐことができないので、半分壊死しかかっていたのです…
p.157
「80歳になっても自分の歯を20本以上保とう」という「8020運動」はよく耳にしますが、「年を取っても杖なしで自分の2本の足で歩き続けよう」という運動は日本ではあまり聞きません。
p.175
トップアスリートであっても、自分の体のことを知っているとは限りません。スポーツの世界では、ひと昔前はただやみくもに筋肉を付けて、筋肉で体を守るという考え方が主流でした。…プロ野球選手でいうと、清原和博さんが少し前の"大きく強くする"という典型…清原さんと対局だったのがイチロー選手…
ストレッチではなく、筋肉を正しいポジションへしつけるという考え方は面白いと思う。
実際に紹介されたストレッチをやってみると背中がカチカチなのと、全体的に右半身が凝っていることがよくわかった。
姿勢を良くするためには背中の多裂筋を意識すること。特に第12胸椎を意識することが大切。