読書の庭

占い師の読書記録。

不動産投資の曲がり角で、どうする?

 不動産投資について学ぼうと手にした本です。

 

 

著者の寺岡孝さんは

大手ハウスメーカーに勤務した後、アネシスプランニング株式会社を設立。

住宅の建築や不動産購入・売却などあらゆる場面において、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行い、これまでに2000件以上の相談を受けている。

 

 【感想】

 不動産投資で失敗した人を多くみているからこその内容になっているので、これから不動産投資を始めようと思う人は、それらの問題をクリアできるのか冷静に判断する必要があるのだと思いました。

 

P.26

アパホテルはコロナの無症状・軽症者用のホテルとして行政に10棟程貸し出すと2020年7月時点では聞いています。元谷代表の話では手元資金の多さとホテル自体を自己資金で建設している点で他のホテル会社と異なるところです。

 

経営をする上で、借入金が少ないというのは

コロナ禍における最大の武器になっているのかもしれませんね。

 

アパホテルの経営について知りたくなりました。

 

P.74

不動産投資は、不動産を貸し出して家賃収入を得るという単純なスキームです。 

 

P.121

インフレ時に強い投資商品であることも強調され、長期的な資産運用で不動産投資を増やしていくのが理想だとも多くの書籍で語られています。しかし、不動産自体の管理維持費は他の投資商品の手数料の比ではありませんし、空室リスクや入居者トラブルなどを考えれば、金利や為替変動などを気にかけるだけの他の投資商品とは扱いが全く別の物だと言えます。

 

投資ではなく、不動産業ですね。

 

P.146

フルローンを組んで購入し所得税が大きく還付できるメリットを出すには、年収が少なくとも1,000万円以上あることが前提になります。年収も少なく、自己資金がほとんどないのにオーバーローンやフルローンを組んで不動産投資を勧められるのは、なんらうま味もなく投資として破綻していることを知っておくべきでしょう。

 

所得税の還付によるメリットがどのくらいになるのか試算した上で購入を検討した方が よさそうです。

 

P.165

1世帯あたりの金融資産の平均値は2017年に942万円、2018年744万円、2019年に645万円と右肩下がりになっています。

 

2020年以降はもっと下がっているのでしょうね。 

 

P.203

プロフィールを見れば、社会的にステータスの高い人々。しかし、なんらかの「闇」を抱えているとしか思えない。現実を直視するのが嫌なのか。自分が失敗していることを絶対に認めない人々の相談がやまない。 

 

不動産投資に限ったことではありませんが、失敗していることに薄々気づいてはいるけれど「認めたくない人」は、泥沼から抜け出す勇気を持つ必要があるのでしょう。